領収書や請求書の無い定期購読の新聞代のインボイスについて

新聞代のインボイス

インボイス制度導入により、仕入れや経費の支払いの際は請求書や領収書でインボイスをもらって保管しなければ消費税の計上ができないことになりました。そのため支払う取引についてはインボイスの確認が必要です。
ところが毎日配達してもらっている新聞は領収書も請求書も発行されないケースがほとんどです。

この場合はインボイスを発行してもらうタイミングが無いので、日常の処理をしている範囲ではインボイスを受け取ることができません。このような場合は新聞代の税区分はどのようにすべきでしょうか。

今回は新聞代のインボイスが無い場合にどのように対応したらよいかをご紹介いたします。

目次

新聞代は軽減税率8%

まずインボイスとは関係なく基本的な情報として、週2回以上発行される新聞は軽減税率の対象となります。
そのため新聞代の税区分は「課税仕入8%(軽)」となります。

借方勘定科目借方金額貸方勘定科目貸方金額摘要
新聞図書費
課税仕入8%(軽)
3,240円現金
税対象外
3,240円○○新聞 購読料

インボイスの無い取引は免税事業者扱いとなり80%控除対象

次に新聞代に限りませんが、インボイスの無い取引については課税仕入10%対象でも課税仕入8%(軽)対象でも課税仕入にすることができず、免税取引となります。

しかし2026年10月までの3年間は80%控除の対象となり、税区分は課税仕入10%(80%控除)又は課税仕入8%(軽)(80%控除)となります。

借方勘定科目借方金額貸方勘定科目貸方金額摘要
新聞図書費
課税仕入8%(軽)
(80%控除)
3,300円現金
税対象外
3,300円○○新聞 購読料

新聞の定期購読料のインボイスについて

新聞を口座引落などで定期購読している場合は毎月請求書や領収書が発行されることはありません。そのため必然的にインボイスを受け取るタイミングが無いので、このままではインボイスを受け取ることができず、免税取引になってしまいます。

新聞の配達店に問い合わせたところ、インボイスが必要な方は直接販売店に連絡すればインボイスを発行してもらうことができるとのことでした。つまりインボイスが必要な課税事業者は新聞屋さんに直接問い合わせてインボイスを発行してもらう必要があるそうです。

インボイスを発行してもらった場合はそのインボイスを補完することで税区分を「軽8%」とすることができます。もしインボイスが入手できなければ、「軽8%(80%控除)」の税区分にする必要があります。

まとめ

日刊新聞の消費税は基本的に軽減税率の8%です。しかし、インボイスの無い取引については免税事業者扱いとなり、2026年10月までは80%までしか計上することができません。
定期購読の新聞代は面倒ですが、配達店に連絡してインボイスを入手するようにしましょう。


最後までお読みいただき、ありがとうございました。
この記事が皆さんのお役に立てていただければ幸いです。
ご意見やご感想がありましたら、ぜひコメント欄でお知らせください。
また、次回の記事もお楽しみに!

新聞代のインボイス

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この記事を書いた人

経理部では特異なExcelスキルを活かしつつ部署内の業務改善で紙運用・手書き・二度手間・手入力などの無駄作業改善を進め、大幅な工数削減を実現しました。その成果もあり、M&Aで子会社(経理業務はすべて本社で処理)が8社から10社まで増えていきましたが、経理部門では定年退職等でむしろ人数が減っているにもかかわらず、全員残業無しで暇な時間すらある状態を維持できています。

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