財務諸表が読めなくても大丈夫!経営者が見るべきポイント

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財務諸表が読めなくても大丈夫!

決算書は見ているけど、正直よく分からない…
「税理士さんの説明を聞いても、本当にこれで良いのか不安…

不安な経営者

経営者の皆さん、こんな悩みを抱えていませんか?

私は10社以上の経理業務を担当する中で、ある製造業の経営者から衝撃的な相談を受けました。「利益は出ているのに、なぜか資金が足りない…」。決算書上は黒字なのに、実は倒産寸前だったのです。

でも、ご安心ください。

財務諸表が読めなくても、経営判断に必要な数字はたった3つ。この3つさえ押さえれば、会社の状態が手に取るように分かるようになります。実際、私たちが経理代行を通じて支援したあるEC事業では、この3つの数字を理解することで無駄な広告費を大幅にカットし、利益率を改善することができました。

この記事では、経営の現場で本当にあった事例を交えながら、経営者が最低限押さえるべき数字と、その見方をご紹介します。専門用語は極力使わず、明日からすぐに実践できる具体的な方法をお伝えします。

たった15分の習慣で、「なんとなく」を「ハッキリ」に変えませんか? 決算書への苦手意識を捨てて、数字を味方につけた自信のある経営判断を始めましょう。

目次

「見えない不安」には理由がある!経営者が数字を理解できないと起きるリスク

落とし穴

実例に見る!放置しておくと危険な状況とは

「うちの会社、本当に大丈夫なのかな…」

経営者の皆さん、こんな不安を感じることはありませんか?

最近、ある製造業の社長から衝撃的な相談を受けました。決算書上では黒字なのに、実は倒産寸前だったのです。

利益は出ているから大丈夫だと思っていたんです。でも、気づいたら支払いのための資金が足りなくて…」

実は、これは珍しいケースではありません。10社以上の経理業務を担当してきた経験から、よく見かける危険な状況をご紹介します。

  1. 利益現金の違いが分からず、資金繰りに失敗
  2. 経理担当者の不正を見抜けず、数百万円の損失
  3. 売上は伸びているのに、気づかないうちに利益率が低下

💡 「利益」と「現金」は違うもの?
例えば、100万円の売上があっても、お客様からの入金が3ヶ月後なら、手元にお金は入ってきません。一方で、仕入れや人件費は毎月支払わなければいけません。これが「黒字倒産」の原因になるのです。

経営判断に必要な数字はたった3つ!

3つ

そんな不安な状況を防ぐために、最低限押さえておきたい数字が3つあります。難しい専門用語は置いておいて、まずはこの3つから始めましょう。

①【収益力】売上総利益率で売上の質を確認

カフェを経営されている方を例に説明させていただきます。

コーヒー1杯500円で売って、原価が200円とします。この場合、1杯あたりの利益は300円。これが「売上総利益(粗利)」です。これを率に直すと、

売上総利益率 = (500円 – 200円) ÷ 500円 × 100 = 60%

つまり、売上の60%が粗利として残る計算になります。

💡 「これって良い数字なの?」
業種によって大きく異なりますが、一般的な小売業なら30%前後、飲食業なら60-70%が目安です。
詳しくは「業種別の適正利益率とは?」をご覧ください。

②【経営効率】営業利益率で会社の実力を把握

先ほどのカフェを例に続けましょう。
家賃が月10万円かかるとすると、家賃を払うためには何杯のコーヒーを売る必要があるでしょうか?

1杯あたりの利益が300円なので、
100,000円 ÷ 300円 = 約334杯

よって、家賃を払うためには、毎月334杯以上のコーヒーを売る必要があることが分かります。

つまり、毎月335杯目以降から初めて利益となるわけです。

ここで、目標の販売数に届きそうにないからと言って、100円の値引をして売上を伸ばそうとすると、1杯当たりの利益は200円になってしまうので、
100,000円 ÷ 200円 = 訳500杯

よって、目標とする販売数は334杯から500杯にまで増えてしまっていることが分かります。

売り上げを伸ばすために値引きをしていてはいつまでたっても目標販売数に到達することが出来ません

③【資金繰り】キャッシュフローで危険信号を察知

ここで、よく経営者の方から聞く疑問をお話ししましょう。
利益が出ているのに、なぜお金が足りないの?」

実は、これは水道の蛇口と水槽で考えると分かりやすいと思います。

想像してみてください。蛇口(売上)から水(お金)が流れ込んで、排水口(経費)から水が流れ出ていく…。この水槽が、あなたの会社の通帳だとします。

例えば、こんな状況はありませんか?

  • 売上1,000万円の注文を受けたけど、入金は2ヶ月後
  • でも仕入れ代500万円と人件費300万円毎月払わないといけない

この場合、水槽(通帳)の水位は確実に下がっていきます。2か月後には資金がショートしてしまい、仕入か人件費が払えなくなってしまいます。これが「黒字倒産」の正体です。

💡 業種別の適正利益率を知っていますか?
業種によって大きく異なります:

  • ネット証券業界:約26.3%
  • 消費者金融業界:約19.2%
  • 製造業:約4.0%
  • 建設業:約0.5%
    自社の数字が低すぎても高すぎても要注意。適正な範囲を把握しておくことが大切です。

成功企業に学ぶ!数字の見える化で経営が変わった実例

事例1:月次の財務データ見える化で利益率アップ

あるEC事業を展開している社長からこんな相談を受けました。

「広告費を増やして売上は伸びているんですが、なんだか利益が出ている実感がないんです…」

実際に数字を見える化してみると、驚くべき事実が判明しました。

広告費の費用対効果を分析したところ、実は効果の薄い広告に大量の予算を投じていたのです。この分析結果を基に、効果の低い広告をカットしたところ…。

結果、売上は若干減少したものの、利益率は大幅に改善!経営者の方も「これまで勘に頼っていた判断が、数字で裏付けられるようになった」と喜んでいただけました。

事例2:経理の効率化で経営に集中

「毎日、請求書の発行や入金確認に追われて、本来の経営の仕事ができない…」

ある飲食チェーンの社長からこんな相談を受けました。

実態を確認してみると、驚くべき状況が見えてきました:

  • 社長自身が毎日2時間以上、経理作業に時間を取られている
  • 取引先への請求書発行が月末に集中し、睡眠時間を削って対応
  • 銀行での振込作業のために、週に2回は支店まで足を運んでいる

この状況を改善するため、以下の施策を実施しました:

  1. 経理代行サービスの活用
  • 請求書発行を完全アウトソース
  • 入金消込作業も代行
  • 毎月の経費精算も一括処理
  1. クラウド会計の導入
  • スマホで領収書を撮影するだけで経費計上が完了
  • 銀行口座との自動連携で入出金を自動記録
  • 経営状況をスマホでいつでもチェック可能に

結果、どう変わったのでしょうか?

Before(改善前)

  • 経理作業に1日2時間以上
  • 月末は深夜まで残業
  • 経営戦略を考える時間なし

After(改善後)

  • 経理作業はほぼゼロに
  • 月末の残業なし
  • 空いた時間で新規出店の検討や、スタッフ育成に注力

「正直、これまでの経理作業は“無駄な時間”だったと気づきました。今は本来の経営者の仕事に集中できて、新しい店舗も2店舗オープンできました」と、社長は笑顔で語ってくれました。

💡 経営者の時間の使い方
経営者の時間は有限です。1時間あたりの単価を計算してみましょう。
例:月商1,000万円の会社の社長が月20時間を経理作業に使うと…
1時間あたりの機会損失 = 1,000万円 ÷ 160時間(稼働時間) = 6.25万円
つまり、経理作業に1時間使うごとに、6.25万円の価値ある仕事ができていない計算になります。

事例3:キャッシュフロー改善で資金繰りの安定化

「毎月の資金繰りが不安で夜も眠れない…」

ある卸売業の社長からの切実な相談でした。

状況を確認してみると:

  • 売上は年々増加
  • 決算書上の利益も確保
  • でも、毎月の支払いに追われている

一見、順調に見える会社なのに、なぜ資金繰りに困っているのでしょうか?

詳しく分析してみると、このような問題が見つかりました:

問題点

  • 仕入れの支払いサイト:30日
  • 得意先からの入金サイト:90日
  • つまり、60日分の資金が常に不足!

これを改善するため、以下の施策を実施:

  1. 資金繰り表の作成
  • 今後3ヶ月の入出金を可視化
  • 資金不足になる時期を事前に把握
  • 必要な借入金額を明確化
  1. 取引条件の見直し
  • 主要取引先と支払条件の交渉
  • 早期入金の際の割引制度導入
  • 仕入先との支払サイト調整

結果はどうなったでしょうか?

Before(改善前)

  • 毎月のように資金繰りに困る
  • 急な支払いで慌てることも
  • 銀行との交渉も後手に回る

After(改善後)

  • 3ヶ月先までの資金が見える
  • 計画的な借入が可能に
  • 経営者の不安も解消

「資金繰り表を見るようになって、銀行との話し合いも変わりました。『これだけの運転資金が必要です』と具体的な数字で説明できるようになったんです」と社長。

💡 要注意!資金繰りの黄信号

  • 手形での支払いが増える
  • 給与支払日が遅れがち
  • 税金の支払いが滞る
    このような兆候が出たら、早めの対策を!

よくある疑問とその解決法(FAQ)

Q&A

Q1:税理士との付き合い方は?

A:年に一度の決算報告だけでなく、毎月の経営に関する相談もできる関係性を築きましょう。具体的には:

  • 月次試算表の見方を教えてもらう
  • 気になる数字があれば、その場で質問
  • 経営計画の策定時に相談

Q2:経理担当者の育成・管理のコツは?

A:まずは、経理担当者に任せきりにしない環境づくりが大切です:

  • 月次報告会の実施
  • チェックポイントの明確化
  • バックアップ体制の整備

Q3:急なトラブルへの対処法は?

A:「予防」と「準備」が重要です:

  • 毎月の確認体制の構築
  • 経理規程の整備
  • 担当者の引継ぎ資料作成

まとめ:数字を味方につけて、より良い経営判断を!

大丈夫

ここまでお読みいただき、ありがとうございます。

経営者の皆さんの「数字への不安」が、少しでも解消されたでしょうか?

決算書が完璧に読めなくても大丈夫です。まずは:

  1. 売上総利益率
  2. 営業利益率
  3. キャッシュフロー

この3つの数字から始めてみましょう。

そして、もし以下のような悩みをお持ちでしたら…

  • 「具体的に何からはじめればいい?」
  • 「自社に合った数字の管理方法は?」
  • 「もっと経営に時間を使いたい」

ぜひ、経理代行サービスをご検討ください。
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財務諸表が読めなくても大丈夫!

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この記事を書いた人

経理部では特異なExcelスキルを活かしつつ部署内の業務改善で紙運用・手書き・二度手間・手入力などの無駄作業改善を進め、大幅な工数削減を実現しました。その成果もあり、M&Aで子会社(経理業務はすべて本社で処理)が8社から10社まで増えていきましたが、経理部門では定年退職等でむしろ人数が減っているにもかかわらず、全員残業無しで暇な時間すらある状態を維持できています。

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