2026年に紙の手形がなくなる?!:デジタル化の波がもたらす変革

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手形廃止
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紙の手形廃止へ:背景と意義

先日銀行に紙の手形を取立に出しに行った際、「2027年4月以降を期日とする手形等(2027年4月以降を振出日とする先日付小切手も含む)について、代金取立の受け付けを停止します。」との案内を受けました。つまり取立に出せる手形は2026年度末までのものに限るということです。

この変化は、金融業界全体に大きな変革をもたらすもので、ビジネスプロセスのデジタル化を一層促進することが期待されます。紙の手形は、商取引の安全性と信用を確保するための重要な役割を果たしてきましたが、その管理や取り扱いには多くの手間とコストがかかることが課題とされてきました。

紙の手形廃止の背景

紙の手形が廃止される背景には、以下のような要因があります。

  1. 効率化とコスト削減: 紙の手形は物理的な保管や輸送にコストがかかり、紛失や偽造のリスクも伴います。でんさいに移行することで、これらの問題を解消し、業務効率を向上させることができます。
  2. 環境への配慮: 紙の使用削減は環境保護の観点からも重要です。デジタル化により、紙の消費量を削減し、持続可能なビジネス運営を実現することが求められます。

でんさいへの移行

紙の手形が廃止されたらそのあとはどうしたら良いのか、いくつかの種類があるのですが、銀行から案内されているのは「でんさい」という仕組みです。
この「でんさい」ができる事というのは紙の手形ができる事とほぼ同じです。紙の手形がそのまま電子化されたものだとご理解いただければ良いかと思います。

でんさいのメリット

でんさいへの移行には、多くのメリットがあります。

  1. 迅速な処理: でんさいはインターネットを通じて即時に送信・受信できるため、取引のスピードが大幅に向上します。
  2. 事務処理工数の削減: 物理的な手形の印刷、保管、輸送にかかるコストやそれを処理する事務員の作業工数を削減できるため、企業の経費削減につながります。
  3. セキュリティの向上: でんさいは高度な暗号化技術を用いることで、偽造や改ざんのリスクを最小限に抑えることができます。
  4. 追跡と透明性: でんさいは取引の履歴を簡単に追跡でき、透明性が高まります。これにより、不正行為の防止やコンプライアンスの強化が図れます。

でんさいへの移行に向けた準備

でんさいへの移行にあたり、企業や金融機関は以下のような準備を進める必要があります。

  1. システムの導入と整備: でんさいの取り扱いを始めるには、まずはメインでお取引をされている銀行へお問い合わせください。そちらからでんさい導入の具体的な手順や方法を教えていただけると思います。
  2. 社内の担当者への説明: でんさいを扱うにあたってはそれを発行したり受け取ったりする事務員への説明が必要です。紙が電子になっただけとはいっても具体的にどこに見にいけばいいのか、発行するにはどんな手続きが必要なのかを周知する必要があります。
  3. 取引先様への説明: 自社の準備ができたところで、実際に発行する相手と発行してもらう相手に説明をして切り替えを進める必要があります。多くの銀行で社外の取引先様への説明文書のサンプルを用意していますので、そちらを利用するとスムーズです。

中小企業への影響

特に中小企業にとって、紙の手形廃止は大きな変革となります。でんさいへの移行には初期投資が必要となる場合がありますが、その分効率化やコスト削減のメリットを享受できるでしょう。中小企業は、政府や業界団体が提供する支援プログラムを活用し、円滑な移行を目指すことが重要です。

まとめ

2026年の紙の手形廃止は、ビジネスプロセスのデジタル化を推進する大きなステップとなります。でんさいの導入により、取引の効率化やコスト削減、セキュリティの向上が期待されます。企業や金融機関は、適切な準備を進めることで、この変革をチャンスとして活用し、競争力を高めることができるでしょう。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。
この記事が皆さんのお役に立てていただければ幸いです。
ご意見やご感想がありましたら、ぜひコメント欄でお知らせください。
また、次回の記事もお楽しみに!

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この記事を書いた人

経理部では特異なExcelスキルを活かしつつ部署内の業務改善で紙運用・手書き・二度手間・手入力などの無駄作業改善を進め、大幅な工数削減を実現しました。その成果もあり、M&Aで子会社(経理業務はすべて本社で処理)が8社から10社まで増えていきましたが、経理部門では定年退職等でむしろ人数が減っているにもかかわらず、全員残業無しで暇な時間すらある状態を維持できています。

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