社長、まだ経理やってるんですか?会社の成長を止める3つの罠

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「また今月も経理で徹夜か…」

先日、請求書の山に埋もれながら、そんなため息をついていませんでしたか?

実は、私も以前はそうでした。しかし今では、10社以上の会社の経理を効率的に回せるようになっています。その中で特に印象に残っているのが、あるEC企業の社長との出会い。売上2,000万円で経理に追われていた会社が、経理の仕組みを変えただけで、なんと1年後には1億円まで成長したのです。

この劇的な変化の裏には、ある「気づき」がありました。

実は今、月商1,000万円を超える会社の経営者が経理をやっていることは、思っている以上に危険です。ある建設会社の社長は、週70時間も働いていましたが、その3割以上が経理作業。本来の経営判断や営業に使うべき時間が奪われていたのです。さらに、インボイス制度の開始で経理の工数は平均1.5倍に増加。「今までなんとかやってこれた」という方法が、もう通用しない時代になっています。

私たちは、これまで数十社の経理業務を支援してきました。その中で見えてきたのは、「経理は投資である」という真実です。実際、ある飲食店では経理ミスによる損失が年間350万円にも。これは「経理をコストと考えること」が、いかに危険かを示す一例です。

この記事では、急成長中の会社がよく陥る「3つの経理の罠」と、その解決策についてお伝えします。すでに多くの経営者が実践し、成果を出している方法をご紹介します。

「もっと早く相談すれば良かった」

これは、経理の仕組みを変えた経営者から最も多く聞く言葉です。なぜなら、経理から解放された時間で、本業に集中できるようになるからです。実際、ある美容院のオーナーは、経理業務を外部委託した結果、接客に集中できるようになり、売上が10%も向上しました。

売上が伸びない、時間が足りない、その原因は案外シンプルなところにあるのかもしれません。まずは、あなたの会社が陥っている「経理の罠」を見つけることから始めてみませんか?

目次

【罠①】経理は社長の仕事という思い込み

疲れた社長

「経理は会社の数字を管理する大切な仕事だから、経営者である私がやらないと…」

こんな思い込み、ありませんか?

実は、これこそが会社の成長を止める最大の落とし穴なのです。実際に、私が経験した事例をお話しします。

「会社の数字は社長が把握すべき」は本当か

ある製造業の社長Bさんは、毎月の原価計算に追われていました。材料費の高騰、為替の変動、工場の稼働率…。確かにどれも重要な数字です。

でも、考えてみてください。

経営者である社長が本当にやるべきことは、一つひとつの数字を計算することでしょうか?それとも、その数字を見て、次の一手を考えることでしょうか?

💡 経営判断に必要な数字と、経理作業は別物です

  • 経営判断に必要な数字:利益率、原価率、資金繰り予測など
  • 日々の経理作業:仕訳入力、帳簿作成、請求書発行など

経営判断に必要な重要指標(KPI)とは

「でも、経理をやらないと会社の状況が把握できないのでは?」

こんな不安を持つ経営者は多いのですが、実はそれは大きな誤解です。

売上1,000万円超で経理工数が急増するメカニズム

まずは、ある衝撃的な数字をご覧ください。

製造業のCさんの会社では、月商が1,000万円を超えたとき、経理作業の時間が約2.5倍に跳ね上がりました。なぜでしょうか?

それは、この金額を境に以下の変化が一気に起こるからです:

  • 取引先の増加(仕訳数の増加)
  • 在庫管理の複雑化
  • 資金繰り計画の重要性上昇
  • インボイス対応の必要性

経営者が本来集中すべき3つの役割

「分かっちゃいるけど、経理を任せられる人がいない…」

そう思われる方も多いはず。ちょっとこちらのデータを見てください。

新卒採用で経理担当者を雇おうとすると、実はこんなコストがかかることをご存知でしょうか?

💡 新卒採用・育成の実質コスト(年間)

  • 採用広告費:約100万円
  • 初年度人件費:360万円
  • 教育研修費:約100万円
  • 間接コスト:約157万円 合計:約717万円

しかも、これは初年度だけの話ではありません。

【罠②】「新卒採用して経理を任せよう」の落とし穴

落とし穴

実は、中小企業の経理担当者の約65%が3年以内に退職してしまうというデータがあります。

なぜ中小企業の経理担当は定着しないのか

ある不動産会社では、3年間で4人の経理担当者が入れ替わりました。その理由は:

  1. キャリアパスの不明確さ
    • 1人経理では昇進の機会が限られる
    • スキルアップの機会が少ない
  2. 業務の属人化による負担
    • 休暇が取りづらい
    • 突発的な対応が多い
  3. 評価や処遇への不満
    • 経理の価値が正当に評価されにくい
    • 昇給機会が限られる

属人化による業務停滞のリスク

皆さんは、「たった一人の退職」で会社が大ピンチになった経験はありませんか?

実は先日、ある製造業のお客様からSOSが入りました。

「急に経理担当が退職すると言い出して…。引継ぎもままならないまま、今月の請求書発行が迫っているんです」

実は、これはよくある話なんです。

💡 経理の属人化で起こりがちなトラブル

  • 突然の退職や病気での業務停止
  • 引継ぎ困難によるノウハウの喪失
  • 業務の標準化ができていないことによる混乱
  • 新担当者の教育に約3~6ヶ月かかる

【罠③】「経理の素人」が引き起こす致命的なミス

致命的なミス

「まぁ、経理なんて真面目にやれば大丈夫でしょ」

…本当にそうでしょうか?

税務調査で発覚する記帳ミスの実態

ある小売業のDさんは、「まじめに経理をやっているから大丈夫」と思っていました。しかし、税務調査で指摘を受けた金額は、なんと約200万円。

その原因は:

  • 売上の二重計上
  • 経費の計上漏れ
  • インボイス制度対応の不備

特に怖いのは、「気づかないうちに」ミスが積み重なっていくこと。毎月の記帳ミスが、年間で大きな金額になってしまうのです。

実例から見る経理ミスのコスト

製造業のあるお客様は、在庫管理の不備で深刻な損失を出していました:

💡 経理ミスによる具体的な損失額

  • 過剰在庫による保管コスト:年間約100万円
  • 在庫の廃棄損:約150万円
  • 欠品による機会損失:約100万円 合計:約350万円の損失

中小企業の経理を変える「経理代行」という選択

経理代行

では、こうした問題をどう解決すればいいのでしょうか?

ここで、実際に経理代行を導入して成功した3つの事例をご紹介します。

【製造業A社の場合】

  • 導入前:原価計算に毎月10日以上を費やし、経営判断が後手に
  • 導入後:月次決算が3日で完了し、意思決定のスピードが向上

【小売業B社の場合】

  • 導入前:複数店舗の経理処理がバラバラで、全体像が把握できない
  • 導入後:一元管理により、無駄な在庫が削減され、利益率が改善

【サービス業C社の場合】

  • 導入前:売掛金管理が煩雑で、資金繰りに苦労
  • 導入後:入金管理の自動化で督促業務が70%削減

3つの罠に対する具体的な解決策

【罠①】経理は社長の仕事という思い込み

解決策: 経営判断に必要な数字を「見る」時間の確保

【罠②】新卒採用して経理を任せようの落とし穴

解決策: 専門家チームによる安定した業務体制

【罠③】経理の素人が引き起こす致命的なミス

解決策: システム化とダブルチェック体制の構築

導入企業の具体的な改善事例

ある製造業のFさんの会社では、経理代行サービス導入後、驚くべき変化がありました。

Before:

  • 経理担当者が原価計算に毎月10日以上かけていた
  • 間接費の配賦に自信が持てず、製品別の利益が不明確
  • 決算書の完成が遅れ、融資審査に支障が出ることも

After:

  • 月次決算が3日で完了
  • クラウドシステムで原価を自動計算
  • リアルタイムの経営状況把握が可能に
  • 結果:年間約300万円のコスト削減を実現!

導入から運用までの具体的ステップ

「でも、導入って大変なんじゃ…」

そんな不安を持つ方も多いはず。実は、意外とシンプルです:

  1. 初期設定(約2週間)
    • 現状のヒアリング
    • 業務フローの設計
    • システム導入のサポート
  2. 移行期間(約1ヶ月)
    • 並行稼働でスムーズな移行
    • スタッフ研修
    • マニュアルの整備
  3. 安定運用(約3ヶ月~)
    • 定期的なレビュー
    • 改善提案
    • 経営サポート

経理代行のコストパフォーマンス

新卒採用にかかる年間コスト約717万円に対し、経理代行サービスは業務量に応じて月額5~20万円。年間で最大でも240万円程度です。

💡 コスト比較
新卒採用の場合(年間):

  • 採用費用:約100万円
  • 人件費:360万円
  • 教育費:約257万円
    合計:約717万円

経理代行の場合(年間):

  • 月額費用:5~20万円
  • 初期費用:10~30万円
    合計:70~270万円

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経理代行導入で実現する「攻めの経営」

業種別に見る、経営改善の実例

製造業、小売業、サービス業。業種は違えど、経理代行導入後の変化は明確でした。

💡 業種別の売上向上率(導入1年後)

  • 製造業:15~20%アップ(原価管理の精度向上)
  • 小売業:10~15%アップ(在庫管理の最適化)
  • サービス業:20%アップ(顧客管理の強化)

経理の仕組み化がもたらす組織力の向上

「でも、社員のモチベーションは大丈夫なの?」

実は、経理代行の導入は、組織全体にポジティブな影響を与えます。

ある小売チェーン店では、経理業務の効率化後、こんな変化が起きました:

  • フレックス制度の導入が可能に
  • 残業時間が月平均20時間減少
  • 従業員満足度が65%から78%に向上
  • 離職率が前年比20%減少

「守り」から「攻め」の経営への転換事例

最後に、あるITサービス企業の事例をご紹介します。

この会社は、経理代行導入を機に、ビジネスモデルを大きく転換。従来の受託開発から、月額定額制のサブスクリプションモデルへと移行しました。

その結果:

  • 安定的な収益基盤を確立
  • 顧客の定着率が向上
  • 導入後1年で売上20%増加

「経理」という守りの業務から解放されることで、経営者は本来の「攻め」の仕事に集中できるようになったのです。

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よくある疑問(FAQ)

Q:社内に経理担当がいる場合の移行方法は? A:段階的な移行が可能です。まずは給与計算や請求書発行など、一部の業務から始めることをおすすめします。

Q:機密情報の管理は大丈夫? A:NDA締結はもちろん、クラウドシステムでの権限管理や2段階認証の導入など、セキュリティ対策も万全です。

Q:導入にかかる期間は? A:標準的な場合、初期設定約2週間、移行期間約1ヶ月で本格運用を開始できます。

Q:経理代行のコストは本当に採用より安いの?
A:年間コストを比較すると、新卒採用の約3分の1です。しかも、教育費用や社会保険料も不要です。

Q:経理の質は保たれるの?
A:むしろ向上します。専門知識を持つチームが担当し、常に最新の制度にも対応できます。

Q:急な相談や問い合わせには対応してもらえる?
A:担当者が常時対応可能な体制を整えています。チャットやメールでの質問にも迅速に回答します。

最後に一言。

「経理は経営者がやるべき」という思い込みから解放されることで、あなたの会社は大きく変わる可能性を秘めています。

まずは、自社の経理業務の現状を見直してみませんか?

[関連記事:【初心者向け】インボイスをやらないとどうなるのか徹底解説もご覧ください]

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この記事を書いた人

経理部では特異なExcelスキルを活かしつつ部署内の業務改善で紙運用・手書き・二度手間・手入力などの無駄作業改善を進め、大幅な工数削減を実現しました。その成果もあり、M&Aで子会社(経理業務はすべて本社で処理)が8社から10社まで増えていきましたが、経理部門では定年退職等でむしろ人数が減っているにもかかわらず、全員残業無しで暇な時間すらある状態を維持できています。

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